仕事が楽しいの感覚

ずっと悩んでいたことに終止符が打たれるかもしれない。(今回超長文です)

 

今の会社に就職して、「仕事が楽しい」ということを思ったことが本当にない。唯一感じたのは、自作POPを作って売場に置いた時。iPadで商品の写真を取り込み、手書きでアピール文を書いた。それを「いいね」と言ってくれる人が多くて、嬉しかったし楽しいと思えた。時間のある時にもっと作りたいと思ったけれど、他店で著作権に引っかかる自作POPが作られたために全店で禁止になってしまった。仕事が楽しいの感覚から切り離されて、また先の見えない暗い道を歩いているような気持ちになった。

 

「楽しく働こうよ!」とか「仕事で楽しかったことは?」とか言われるたびに、仕事=楽しい の構図の中に閉じ込められている感覚で、仕事を楽しいと思わなきゃいけない義務感もあってしんどかった。仕事は楽しくないものって主張するブログを見ても心が癒されるわけでもなく、アフィリエイト収入を得たいがための転職サイト誘導系記事にうんざりって感じで。

 

で、ぐるぐると考えた結果、気づいたことがある、、、!!

 

仕事は楽しくするのではなく、面白くするが自分の価値観だということに。(久しぶりに大文字使った)

 

カフェバイトの時も仕事=楽しいって思った時は一度もなかった。でもアメリカンとアメリカーノの違いとか、どうやったらフードとドリンクを効率よくいいタイミングで提供できるか?を考えるのはゲームみたいで面白かった。ビジネスモデルを知るのも面白い。あの企業はどういう理念で設立されて、どうやって利益を出しているのかとかすっごく興味がある。

 

今の仕事も楽しいは上記のPOP作成以外はないんだけど、知らなかったことを知るのは面白い。ケルヒャーの高圧洗浄機のノズルの違いを専任さんに教えてもらったり、フライパンのコーティングの違いを知ったり。

 

「これとこれどう違うの?」とか言われるとプロじゃないし知らねーとか思ってたんだけど、やっぱりお客さんが納得するような説明ができないのは悔しい。逆に「そうなんだ〜!」的な反応を得られるとちょっと嬉しい。

 

売場作成も、今は上の人が変わって指示書通りの作成になったけど、以前は指示書通りに作るな!自分で考えろ!の指導だった。吐きそうになるくらい考えて悩んで調べてなんとか売場を作って、慣れてきたら一つのテーマを持たせて作って、商品の動きが変わると面白い。初めてメルカリで物が売れた時の感覚。なんとなく伝わる?

 

分からないこともやりたくないこともたくさんあった。そんな中でも、ローランドが言った『止まない雨はないと思うぐらいだったら、雲の上に行く努力をしよう。雲の上に行ったら必然的にずっと晴れ。そっちの方が能動的だし前向き』と言う言葉を信じて、雲の上に行こうとした。

 

仕事を楽しく!っていう価値観で働く人は良い。でもそれが全員に当てはまるものじゃないものわかってる。仕事=楽しい、楽しくない、好き、嫌いと言う価値観ではなく、私の場合、面白い、つまらないが仕事の価値観だった。

 

嫌なもんは嫌だし、好きじゃないものを好きになれって自分にとっては一番の拷問。そこに自分を当てはめるんじゃなくて、自分は仕事に関しては面白いか面白くないかという世界で生きているから、どうやったらこのつまらない作業を面白くできるのか、そう考えて仕事をするのが合っているんだなと気づいた。

 

特に興味の無いことに対しては、この面白くするっていう価値観で働くのが私にはいい。自作POPの時みたいに、自分が好きなこと(絵を描くこと、伝えること)が仕事に絡むと、多分仕事=楽しいの価値観に繋がるんだと思う。現時点では、自分の好きと業務がかけ離れている物が多いので、楽しいと感じないんだなってのも分かった。これからは自分の好きなことが仕事でいかせて、プラス世の中の役に立ったり貢献できたり人の心を癒せたら嬉しい。そういう方向に自分のキャリアをシフトしていきたい。

 

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ここまでの気づきが生まれたきっかけの一つに、パートさんとメルカリの話をしてたのね。パートさんは全然メルカリで不用品が売れないと。私は売るのは得意な方だったので、色々とアドバイスしたらすごく喜んでくれた。価格設定から文言の付け方、他の出品者との見極めとか。

 

メルカリみたいな個人でお金を稼ぐやり方って、売れなきゃ利益にならないから「どうすれば売れるか?」っていうのを考えたりするじゃん。でも今の仕事って”会社員”だから、めっちゃ頑張っても頑張らなくても一定の給料っていう形でしか出ないわけですよ。特に店側から積極的にお客さんにアプローチしなくても、日用品なんかは勝手に売れていきますし。テレビで放映されれば自動的に売れて欠品祭りだし。今日はこれが売れた!っていうメルカリみたいな感動はなくて、ただバックを綺麗にしたり品出ししたり、表に出ない作業をしても売り上げはついてくる。

 

仕事に対するモチベーションっていうのが下がっていたんです。でも見方を変えました。同じ給料なら、その中で最大限結果を出す(売上を作る)ならどうすればいいか。

 

商品も売場出さなきゃ売れないわけで、そうなると品出しをちゃんとして物を出すことも重要。

 

出しても「欲しい」と思ってもらわないと売れない。ホコリをかぶった商品を見ると虚しくなる。誰にも必要とされていないんじゃないかという感じ。そこに自分を重ねる。切ない。そんな商品でも作られた背景には「こういうのがあったらいいんじゃないか」という思いはあるだろうし。そういう物を目のつくトップの売場に出す。ただ出すだけじゃくて、他の商品との関連性はあるか、この商品は主役として目立たせるのか、主役をサポートする脇役として出すのか。それで売れると面白い。売れないこともある。

 

(全く売れないものもメディア放映で爆売れしたり、良くも悪くも流行っていうのは作られるんだなと思った。急に有名人になった人とかお金持ちになった人に人が群がるように、メディア放映で急に商品に人が群がって落ち着くと去っていく姿を見ると切なさも感じる。これは余談ですが。)

 

バックの整理をして、在庫を店内のストック棚で管理できればいちいち在庫確認しに小走りしなくても済む。自分で商品の在庫数を把握できるし、その都度データ上の在庫数を修正したら、在庫数を見て買いにきたお客さんに「在庫数狂ってるのでありません。すみません」なんて謝罪も不要になるし、お客さんにとっても親切。

 

自動発注になっている商品で、なぜか発注数が推奨の数より多く設定されているものに対して、推奨値になるように設定し直す。地味な作業です。

 

即効性があるわけではない地味な作業なんですよ。めんどくさいです。でもそういうのをコツコツ続けることが大事だと学びました。給料は三年目まで変わらないけど、変わらないなら変わらないなりに吸収できるものは全部吸い取って実践していく。自分で蒔いた種は自分で刈り取らなければならない。ならばいい種を蒔こう。そう思えるようになりました。そうしたらこんな地味な作業でも、自分の大切な経験として刈り取ることができると確信しています。辛い中でも必死に種を蒔いて育てたからこそ、3000字近くも書けるたくさんの学びと気づきを得られたんだなぁ。しみじみ

 

そしてここまで読んだ人はいるかわかりませんが、何かこの私の気づきと学びが読んだ人の新たな気づきの目になったら嬉しいです。

 

終わり。